9月の24〜29日までの間、スコットランド〜ロンドンのUK研修に行って参りました。
残暑の続いていた日本でしたが、向こうは日本の秋くらいの気温で、涼しく過ごしやすい毎日でした。
大盛りの料理とそれを凌駕する大量のチップス、巨大なパイントのビールグラス・・
ずっとお腹いっぱいの幸せな5日間でした。
蒸留所巡りと合わせて今回はBARの研修が多くあった為、日本とのBARの違いを垣間見れ、とても勉強になりました。
お店の順番として、スコットランドでは飲みに行く時には3軒回るのが一般的な流れだそうです。
◯BAR→レストラン→BAR
◯BAR→BAR→レストラン(カレー屋さん)
のどちらかに分かれるそうです。
日本だと
◯居酒屋→BAR→ラーメン
◯居酒屋→カラオケ→BAR
のどちらかと言ったところでしょうか笑
3件回るのは中々タフなコースではありますが、向こうではハシゴ酒が基本だそうです。
店内の雰囲気ですが、研修先のBARと名のつくところはどこも賑わっていて、一名様の割合は少なく、カウンター席のないお店もあるほど。コミュニティの場として利用している方が多いため、話し声は大きく、しっかり賑やかな店内というお店が多く見受けられました。
日本でBARというと、静かな店内、お酒を嗜むカウンターの一名様、その方たちと穏やかに会話をしているマスター、というイメージがあります。
ワビサビを大事にする日本の静かなバーに対して、コミュニティを大事にする海外のバーは賑やか、と言うのが大きな違いとして見られました。
サービス面において、海外でのメイキングの第一優先は『早く出す事』であり、提供スピードを常に意識したサービス内容でした。
日本では目の前で作る工程をしっかりと見せて、自分のドリンクが出来るまでのメイキングをカウンターで楽しんでもらうという、ライブ感で期待値を上げるというのが基本です。
スピード感の違い、待たせたら終わりでリピートしてもらえない、という考えなのでQuick(早い)が何よりも大事な事だそうです。
お酒を安売りしたり、雑に扱ったりはせず、嗜好品としての立ち位置をしっかり維持しているように思えました。値段もしっかりしていて、安さを売りにしている様なお店は見受けられませんでした。
出てくるお酒は一流、雰囲気はパブというのが今日の海外の人気店の傾向のようです。
フランクになりすぎてもいけない、かと言って畏まりすぎても、入りにくいお店になってしまうという、日本のオーセンティックバーが抱える雰囲気のせめぎ合いという問題点は変わりませんが、海外のお客様も増えてきて、その色が強くなる中、時代屋としてどこを目指し、どこのマーケットに展開していくかという事を考えさせられたBAR研修でした。
『どうあるべきか』
その答えが出ていない時は『支持された時』こそが正解となります。
『正解は自分たちで作っていくもの』
支持を得れば正解、得れなければ不正解。
楽しかった分、大きな問題を投げかけられたような、思い出深く、忘れられない5日間となりました。
時代屋グループ ジェネラルマネージャー 筒井