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たまプラーザ店 筒井のシンガポール研修旅行記 2017年

ラッフルズホテルでシンガポールスリングを飲みました

とずっと言いたかった私はきっと、今回の研修旅行を誰よりも心待ちにしていたのではないかと思います。

 

シンガポール・・・


東京23区とほぼ同じ大きさで、横浜とお台場が合体したような、建物は皆大きく、空は青く、街は美しく、蒸し暑い国でした。

観光の人、裕福な人、一般の人と3種類の人々が混在し、飲食店の質から彼らの住み分けの境界線が垣間見えました。ホームレスの姿はありませんでした。

乾物屋を多く目にしました。料理もスパイスの効いたものや、しっかりと火を通したものが多く、熱帯性のモンスーン気候という国の、腐らないための工夫がよく見受けられ、生物を口にすることはありませんでした。

度数の高いお酒を飲むという習慣はないらしく、ビールはタイガーやシンハーといった軽いものがメインで、マティーニやウィスキーを注文すると『コーラかソーダで割らないのか?』と聞かれという事態に戸惑いました。

インド人がフレンチレストランのウェイターをしている横に、四川料理の店でタイ人が鍋を振り、日本食の店へ我々を手招きする白人がいて・・

いくつもの文化が混合した統一性がない国に、自分がどこに来たのかと戸惑いました。

シンガポールスリングというカクテルはイギリス産のジンにフランス産のハーブリキュール、デンマーク産のチェリーリキュールとトリニダード・トバゴ産のビターにフィリピンさんのパイナップルジュースなどetc...

統一性のない材料をシェイクして作り上げるトロピカルカクテルです。

そして一つの答えにたどり着きました・・

『シンガポールを飲み込む』という名前のこのカクテルはまさに、この国そのものを表しているのだということに。

創作者ラッフルズホテルのバーテンダー『ニャン・トン・ブーン』はこの多種多様な文化が入り混じったこの国そのものをカクテルで表現したのだと。

これこそがシンガポールスリングの真実だったのだと。

現地に行って、文化に触れて、本物を飲んで、たどり着いた自分の中の答えを、心の中で何度も愛でて、帰りのフライトの余韻に浸りました。

バーテンダーとして一つ、自慢出来るステータスが増えました。

2017年2月 私は・・・
『ラッフルズホテルでシンガポールスリングを飲みました』

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