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北海道余市蒸留所 研修ツアー記

たまプラーザ店 筒井

2014年5月の11、12と北海道の余市に研修に行きました。

生憎の夏日で「寒い中札幌ラーメンを食べる」という目的は達成されませんでしたが、変わりに旬のウニの食べくらべに舌鼓をうち、初日を終えました。

晴れの余市は透き通るように綺麗な所でした。

日本のウィスキー界の父、竹鶴政孝がスコットランドに最も近い気候であるということから選んだ、ウィスキーの聖地余市。

そこでは静かに、そして神聖に蒸留は行われていました。

ピートと発酵の香り、しめ縄のかけられた蒸留器、熟成中の樽・・・

蒸留所という大きな「生き物」を見ているのようでした。

「酒は生きている」

駆け出しの頃に先輩が良く口にしていた言葉を思い出しました。

生きた蒸留所が生きている酒を生んで、生きている人が飲む。

お酒という「命」を紡いでいる様を見れたような気がしました。

ウィシュクベーハー(ウィスキー)、アクアヴィテ(アクアヴィット)、ジャナツデダワダ(ウォッカ)・・・

「生命の水」という言葉を語源とする蒸留酒たちは、偶然に名付けられたのではなく、きっとこの行程に「生命の息吹」を感じた先人たちが、感じるままに命名したのだと思いました。

人が死ぬ時は「肉体が滅んだ瞬間」ではなく「忘れられた時」だそうです。

この定義に当てはめるのなら、竹鶴正孝は、まだ生きているのだと思いました。

イーニアスコフィーも、ジョンウォーカーもエライジャクレイグも、誰も彼らの功績を忘れてはいないのですから・・・

「生きた蒸留所」余市。
命のリレーを垣間見れて、ちょっとだけ大人になれた気がしました。

筒井でした。

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