オールドオーク - たまプラーザ店 -

◆バーやまざき を目指す

最初の目的地は『BARやまざき』。

我々は有名な店なのでタクシーの運転手さんに聞けばすぐに見つかるだろうと安易に考えていて事前に下調べをせずに街にでてしまったのだが、呼び込みの人や客待ちのタクシーに聞いても誰も知らない。二人して手分けして聞いても有力な情報さえも出てこず。こうなったらとりあえずBARっぽい店に入ってそこで聞こうと店を探すも、なかなか見つからない。

すすきの中心部に出てやっと一軒発見っ!!

『L+BAR』(エルバー)

カジュアルな店で店内には若いイケ面男性が一人。僕はボウモアを注文し、なにげなく店員さんに観光で都内から来た旨を話しながら近隣のBARを聴いたところ、カウンターに座ってたイケ面男性が答えてくれるではないか。実は彼(小林くん)はこの店の従業員でオフに飲みにきていたらしいのだが、この彼がとても親切にしてくれ、わざわざ店のパソコンを使って店の場所まで調べてくれるではないか。僕らはお二人に、あと三日間札幌に滞在する事、そしてまた寄らせて頂く旨を伝えて店を出ました。エルバーは、安く飲め従業員が皆気さくでとてもアットホームな店でした♪そして必然的というか、我々の三日間のすすきのライフは、この店が前線基地となったのでした。

店内の写真を撮ってこなかったのが悔やまれます...

さて、『BARやまざき』を訪れる前にまずは腹ごしらえです。そう、サッポロビール園でジンギスカンに挑みました。席に着くなり生ビールの中を頼むも、

んっ!?
で、
でかい!?

とにかく腰を据えて飲むのも今旅行では初。市川キタさんともサシで飲むのも初。乾杯のゴングと共にあしたのジョーばりに、

飲むべし、飲むべし。食うべし、食うべし。

市川殿、最初の大生をテンプルに食らい、すでにグロッキー。丹下寺内すかさず、

『立てっ!立つんだ!ジョ〜♪』

応援の叫び声に反応したように市川ケンシロウ化して、スゴゴゴゴっ!!っとやや復活するや『黒ビールをっ♪』と何事もなかったように追加注文。

そして我々は、生ハムサラダ、ラムチョップ、いかの一夜干しと次々に注文。

黒ビールに苦戦中の市川キタさん尻目に僕は食べるわ、飲むわ。

後半戦は市川キタさん北町ナベ奉行状態。

(しゅいましぇん……その折はお世話になりました)

僕は僕でかなりエンジン全開のフルスロットルで飲みまくり。

僕は酔っ払ってくるとお酒をほとんど一気で飲みはじめてくるので酔いも早く、一人宴会状態。

宴たけなわではごさいますが、最後にウイスキーロックを二人とも飲み終了〜♪

とにかくシャワーを早く浴びたくホテルへ直行し、それからバー巡りへ。

『BARやまざき』に入ると落ち着いた店内が現われ席に案内され僕らはカウンター奥の席に座りました。

僕はジンフィズを頼み市川キタさんはショートカクテル(記憶が曖昧)を!

お客さまは僕らの他に二組ほど

山崎さんは他のお客さまを接客中でしたのでタイミングをみて、

『都内から旅行にきているのですが、ぜひ勉強の為山崎さんのカクテルを飲みたいので御手隙でいいので』っとお願いしたところ山崎さんが僕らの前へ

僕らの素性を説明し名刺交換し、僕はマティーニを注文市川キタさんはサイドカーかな!?

とてもほのぼのとした気持ちにさせるカクテルで満足した訳ですが、すると突然っ!山崎さんが『横を向いて頂けますか?』っと話し掛けハサミと紙を出してくるではないか。何がはじまるんだ、と思っていると、しばらく真剣な眼差しを感じていたら急に

チョキ!チョキ!!

そう、僕の似顔絵を切り絵で作ってくれるではないか。

この切り絵の紙は一枚の紙を二つ折りにして切っているので左右対称に二枚出来る様になっていて、片方を日付・名前・ナンバーを書き込みお店の保管用にもう片方を僕にっ♪

お店保管用のバインダーはすでに大量にお店のカウンターの後ろに置いてあり、お店の歴史を感じ触れる事が出来ました。

僕の切り絵が切り終えたので、次は市川キタさんの番。

『横向いて頂けますか??』 っと山崎さん

ちょっと話は横道に逸れますが、実はこの時すでに僕はいい感じになっていまして、僕と永い付き合いのある方はご存じだと思われますが、僕は酔っ払うと森田健作バリの熱い男になってしまい、プラス喜怒哀楽が分かり易くしかもたちの悪い事に泣き上戸になってしまう事がしばしあり、山崎さんが真剣に切り絵を作ってくださる姿を見て感激している訳で、サッポロビール園からのハイペースも後押ししているので、すでに僕の涙腺は朝の山手線状態。

ただ市川キタさんとは初対面でもあるので断固醜態を晒してなるものかと戦っていた次第。

そんな心情を悟られているか、いないかには関係なく、山崎さんは

♪で・き・る・かな〜 で・き・る・かなぁ〜♪

っと

チョキ!チョキ!!

チョキ!チョキ!!

すると出来上がったらしく完成した作品と市川キタさんとを交互に真剣な眼差しで見定め

『…‥・』(沈黙の30秒)

ぽそっと!!『うぅ〜んっ失敗!』

僕の涙っさよ〜ならぁ〜♪

『もう横を向かなくて結構ですから』

っと チョキ!チョキ!! しばらくして完成!

実はまつげが気に入らないだけで作り直したとの事。妥協はしないこだわり様。ホント頭が下がります。しばし山崎さんと歓談後、弟子が近くでお店をしているのでと紹介して頂いたのだが、その店は偶然にも元々僕らが行く予定だったところ。愛弟子さんが切り盛りをしておられるというそのお店に向かい、僕らはほんわかした気分でやまざきを後にしたのでした。

紹介された店は近所の『ドゥ・エルミタァヂュ』と、東京新橋の店『BAR ATRIUM』。

今は北海道に居る訳で、東京のお店は後日うかがうということで『ドゥ・エルミタァヂュ』へ。

店内に入り一番奥の席に案内されたのだが、店はほぼ満席で誕生日のお客さまがいるようで、活気ある店内でした。

ジンフィズを注文しその際やまざきさんから紹介された旨を伝えたところ、オーナーバーテンダーの中田さんが現われ名刺交換。ちなみに中田さんは女性である。蒸発したのか!?と思う程の勢いでジンフィズを飲み干し

『お手数でなければ、勉強の為マティーニを飲みたいのですが』っと伝えたところ、『喜んで♪』っと快く作っていただきました。

女性らしい繊細なカクテルを堪能する事ができました。

しばし会話をしていたのですが、店内を見回すと見た事ないボトルが多数。よく見ると僕らが座ってる場所はオールドボトルが並べられている場所。興味深く見ていると中田さんが次々と僕らの前に。中田さんのコレクションでありオークション等で集められた品々らしく、僕らは記者会見場のカメラマンの如く写メを撮りまくり。

あぁ〜当然許可を得てですが。ちなみにこの写真はタリスカーのオフィシャル。

よく見るとジョニーウォカーのマークが!!

ただかなりハイスピードで飲んできたので若干酔いが……

明日は市川キタさんと別れての単独行動なので早くホテルに戻り休む事にし店を出たのでした。

◆二日目。南向かうかそれとも北か

ぐっすり寝ての起床。時間は、く・九時ぃ〜!?

あわてて飛び起きてシャワーを浴び、札幌駅目指し出発。実はこの時点ではまだ行き先に迷っていたのです。友人に会いに函館にするか、あるいは北の国からファンとしては黒板五郎の石の家を見に富良野へ行くか。

実際札幌駅にて深夜バス案内所とみどりの窓口を行ったり来たり(この時、急がなきゃっと慌てていて自分の体調に気付いてないのだが……)。

北へ向かうか!あるいは南か!

窓口でおもむろに特急指定席券を購入し汽車に飛び乗ったのでした。

そう、函館へ。

車内で友人に連絡をとって昼過ぎには函館駅で合流の腹づもりでした。と簡単に書いてますが、

片道三時間半!!

しかも車内は満席。

汽車に乗って落ち着いた時にやっと自分の体調に気付いた訳だが、かなりの二日酔いであり車内で寝ようと思ってもなかなか寝付けない。これは何かお腹に入れなければいけないと思い途中通過する長万部でカニメシを購入。ついでに気合いをいれるためサッポロクラッシックも。

オイオイ

小市民の僕はリクライニングも出来ず面接にきたサラリーマン状態で三時間半。

途中スポーツ新聞を購入するもアッ!という間に読み切ってしまい、函館行きは無謀だったとやや後悔。

いい旅チャレンジ20000キロかぁ〜?

年がバレる……

まぁ〜なんだかんだで函館に着いたわけです。

♪はぁ〜るばる来たぜっはぁ〜こだてぇ〜♪ 
っと着いたわけですが、改札を出て友人と久々の再会!!

っになるはずが……待てど暮らせど友人の来る気配が無い。

お・おかしい。

函館着く15分前にメールしたのだが返信がなかったので不安になってはいたのだが、予感的中。寝ていたらしい。

しばし駅周辺を散策。昔来た時とは違って駅前がかなり様変わりしており、案内掲示板とにらめっこ。

友人と合流した後は赤煉瓦倉庫街で地ビールを堪能。久々の再会で話がはずんだわけだが待ち時間の時、帰りの札幌行きの汽車は午後八時前には出発してしまう為、いかんせん時間がない。そこで足早に友人が開いたダーツバーへ。

友人の店は繁華街の五稜郭を抜け北上した閑静な場所にある。

友人は「朝帰れば」と言うが、市川キタさんが気になるので後ろ髪ひかれる思いで友人の店でギムレットを作りトンボ帰りに札幌へ。

話はそれるが、僕は以前、長野に旅行した際もう一つの五稜郭を見た事がある。そこは地元の方も知らない程の観光地化されてない場所で、たまたま道路マップで発見して寄っただけなのだが、やはり本場北海道の五稜郭の方が規模も違うな〜とこの時思った次第です。

帰りには駅近くの有名店(名前は忘れた)で函館らーめんを食べたのですが、平日なのに外まで行列が出来ていて、そのまま雪だるまになるんではと思うくらい寒かったです。

函館駅では来る時失敗したので駅構内で小説二冊・つまみにビール・わっぱ飯を買い込み乗車。帰りの車内はガラガラで僕以外に乗客は二組だけ。座席を二つ使い小説を読み列車の旅を満喫♪

札幌にはまもなく12時という時間に到着。相方と合流する前に一服しようと宿泊しているホテルにむかったのです。カードキーで部屋に入り真っ暗なのでルームキーを電源に差し込み奥のベットに行くと、市川キタサン浴衣を着て就寝中!!

むくっと起き上がり

『あっ!お帰りなさい。どうでした?』
っとキタさん……

いやいやどう?じゃなくて札幌ラストナイトなのに何してんすかっ!!

眠気眼の市川キタさんを強引に叩き起こし着替えさせて飲んだくれるべく夜の街に繰り出したのでした。

実は市川キタさん九時にはすでにホテルに戻っていたらしく、それから寝ていたらしいが、横になってるキタさんはファラオかと思いましたよ。なにせ日中は洋服を購入したらしく上から下までおニュー♪

◆再びエルバーへ

夜のすすきので散々飲んだ僕らはいい気分♪で昨日訪れたエルバーへ。市川キタさんは今日既に来ていたらしいが本日二度目の強制飲み。店に入ると昨日居た小林くんも居て

『時代屋さんのホームページ見ましたよ』

っとおもむろに僕の自己紹介のページをプリントアウトした紙を出されて思わずびっくりっ!!

髪型とか全然ちがうじゃないっすか〜とか言われ、僕はもう勘弁して下さいと小市民ぶりを発揮!なんせ顔は浮腫んでるは、髪も短髪のツンツン、しかもなによりサイズがでかいっ!!

いやいや!みなさん顔の事を言ってるのではなく写真のサイズですから……

そんなこんなで二日目にして僕らは従業員とうち溶けてしまい、それからは

『これどうかなぁ〜』とか『こんなの作ってみたんだけど』等、振る舞い酒のオンパレード♪

ここに来るまでの間、かなりお酒に浸かっているのですが、出されたお酒は男として全て飲まねば!っとバッカス降臨♪

朝の閉店まで飲み続けたのは言うまでもありません。本当に楽しいお酒でした。オーヴ運営本部課長の松尾さん、小林くん、ありがとうございました。

そして僕らはホテルに向かったのですが、途中、朝なのにネオンが光ってるマッサージ屋が。僕は永く座席に座っていたのでスッキリしたかったので一人その店へ。こんな体調でいかがわしい店ならパスでしたが、ちゃんとした店でしたので60分のマッサージ。めちゃめちゃ気持ち良く何度も睡魔に襲われ落ちかけましたが、最後に背中に乗られ足で押されたりされたのでなんとか寝ずに終了。リフレッシュして朝日が昇る街を走りホテルに帰ったのでした。

明日はとうとう二泊三日の旅も終わりです。ただまさかこの時、マッサージした事であんな事になるとは露知らず....。

帰る日の朝、市川キタさんに起こされた僕は寝起きのシャワーを浴びようとして、

んっ!?く、首が......。
あれっ?おかしい。
寝違えたかなっと思ったが、もしかして!マッサージっ!!

慣れない事はするべきではなく.....。そう!揉み返しになってしまったらしいのです。まぁ〜旅行で出費がかさんだ事でもあるし、身も懐も首がまわらないって事で!

ホテルをチェックアウトした僕らは朝から寿司を食べて、お互い想い想いの場所へいきました。

そして時間はアッと言う間に過ぎ、二人でおでんを食べると飛行機に乗るべく新千歳空港へ。空港では少し時間があったのでおみやげを購入したりして時間を潰し無事搭乗完了!

僕は一番後ろの座席でこの三日間を思い返し感傷に浸っていると、飛行機は誘導路を通り滑走路へ。

あぁ〜明日からはもう普段の生活に戻るのかぁ〜

◆さようなら北海道

またゆっくり来ようと窓の外を眺めながら想い。いざっ!東京へ!!

 

ポ〜〜〜ン!!

 

んっ!?

 

 

なんだなんだ

 
 
機内アナウンス

『機長の○○です。ただいま関東地方に震度3の地震が発生した事により羽田空港滑走路が閉鎖されております。お急ぎのところ…………』

 
 

はぁ〜!?



 

最後の最後でこんなオチがあるとは………

結局定刻より20分遅れの出発でしたが無事に到着。ドタバタな二泊三日珍道中はここで幕が下りたわけで。

長々とみなさんお付き合いくださいましてありがとうございました。


お・わ・り


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